今年の発表会は、かなり華やかな会となります。
まず、最初の部は、2台ピアノの部です。
生徒さんが3組弾いた後、講師コンサートとなります。
講師コンサートでは2曲演奏します。
1曲目は、いつも裏でお手伝いいただいている、さやか先生と、ひなこ先生による、ブラームスの2台のピアノの為のソナタ第一楽章です。
この曲は、もともと、ピアノ5重奏曲ですが、作曲者自身の手で2台ピアノに忠実に編曲されています。
ブラームスらしい、重厚な響きのテーマと、中間部の甘美な響きの傑作です。
とにかく、2人でひいているとは思えないくらい、分厚い格好良い曲ですよ!
2曲目は、私と、さやか先生で、ローゼンブラッドのカルメン幻想曲を弾きます。
これは、2年前のトッパンホールでの演奏会でも弾きましたが、かなり聴きやすく、楽しい曲なので、再演致します。
この曲は、ビゼーのオペラ「カルメン」の有名なメロディを、格好よく、またおしゃれにアレンジしたかなりの難曲です。
作曲者のローゼンブラッドさん、おそらく、ピアノが凄く上手なんだと思いますが、1つも指使いを書いておいてくれていないため、指使いを決めるのに、膨大な時間を要しました。
そこからが、すごく弾きにくいパーセージの連続でして、弾けるようになれば楽しいのですが、本当に、大変な曲です。
でも、大変な感じより、聴いている人には、きっとノリノリで楽しい曲と感じると思いますので、是非楽しみにしておいてください!
そして、第2部の最初と最後に、今回のゲストである、黒田さんに弾いていただきます。
黒田さんは、桐朋の学生さんですが、学生さんといっても、もうバリバリ演奏活動もされている方です。
中学生で、学生音楽コンクールで1位になり、桐朋の高校には全額給費の特待生で入学され、高2でTV放映もされる、日本音楽コンサクールで、第2位、会場の満席のお客さんが選ぶ、名誉ある聴衆賞も受賞され、その後も、国際コンクールで1位になられている、凄い方です!
黒田さんは、娘が作曲の門下で同門でして、そのご縁で、今回演奏していただく、作曲コンクールの受賞作品の演奏審査の時に、弾いていただきました。
その際、あまりにも、素敵な演奏をされるので、ゲスト演奏をお願いしたところ、快諾してくださいました。
今回のプログラムは、趣味の子供向けなものではないですが、これだけの曲を弾いてくださるのは凄いことです。
しかも半月に1回は、違うプログラムのコンサートを目にします。
どれだけの曲をさらっているのだろう、能力のある方は凄いな!と思います。
今回は、2つにコンサートを分けております。
コンサート①では、モーツアルトのアダージョロ短調とベートーヴェンのピアノソナタ第31番を弾いていただきます。
モーツアルトは、正直私もあまりよく知らない曲なのですが、ベートーヴェンは、本当に素晴らしい曲ですよ。
私は、ピアノソナタ第30番と並んで、大好きな曲です。
ベートヴェンは、今期のソナタになると、ピアノの鍵盤数が現代と同じになり、少し、ロマン派寄りの作品となってきます。
31番は、第1楽章の華やかなものから、最終楽章のフーガまで、本当によく練られた素晴らしい作品です。
後半のコンサート②では、
まず、娘のコンクール受賞作品を弾いていただきます。
ピアノの為の組曲「四季」ということで4曲からなっています。
コンクールでは、第3・4曲のみ演奏していただきましたが、短い第1・2曲も加えて全曲演奏してくださいます。
1、春の予感 は、春の訪れを感じさせる明るい曲です。
2、蛍の夜 は、儚い命の蛍が飛んでいる様子を表現した曲です。
3、秋祭り は、この組曲の中でいちばん規模が大きく、お祭りの色んなリズムを使った華やかな曲です。
4、冬のロンド は、ショパンを彷彿とさせるような、少し悲しげな歌のような曲です。
2曲目は、ウィーンの作曲家リゲティのエチュード第2番「開放弦」です。この曲は、かなりの現代曲で、3分ほどの曲ですが、無調の世界のため、生徒さんたちは、聴いたことがない感じだと思います。
3曲目は、ポーランドの作曲家、シマノフスキの変奏曲です。
この曲は、凄く難曲ですが、本当に、いい曲ですよ。
テーマは、静かに重い感じで始まりますが、2曲目の第1変奏で動きが出て、3曲目は、疾走感のある格好良い曲です。4曲目以降は、だんだん、曲調が変わって、ショパン風の曲がでてきた辺りから、もうずっと明るく、最後はかなり派手な変奏曲となります。
今回のプログラムは長いので、是非皆さん予習をして当日聴いてください!
ベートーヴェンの31番と、シマノフスキの変奏曲をYouTubeなどで、何回かご家族で聴いていらして下さい。
最初は、長くて難しい曲だと思いますが、何度も聴いているうちに、知っている良い曲に絶対なります。
この2曲を素敵に弾いてくれる方を近くで聴けるなんてそうそうないですから!
それから、2台ピアノも、出来たら予習しておくとより楽しめると思います!
さやか先生も、日向子先生も、黒田さんも、みんなのために、沢山の時間を割いて練習をして聞かせてくださいます。
お声を出してしまう小さいお子さんをお連れの方は残念ですが、それ以外の方は、ホール内に入って、みんなで客席を埋めて、演奏を盛り上げてください!
沢山の拍手をお願いいたします!